ワカサギ釣りの釣果アップのための釣り方のコツ

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釣果アップのためには、大きく三つのことを念頭に入れておくといいと思います。「パターン」と「手返し」、そして「タックルバランス」です。

まずは、その日のパターンを知ろう

how-to-tech-patern ワカサギは意外に広範囲の水深に分布し、群れています。水深2〜3メートルほどの浅場から、30メートルの深場まで、マチマチです。ワカサギ釣りにおいて重要なのが、まずは1尾釣ること。そして、その1尾がそのときどのタナ(水深)で、どういう誘いで釣れたのか・・・。パターンを分析してみることが釣果アップに繋がります。
 また、パターンは時間帯や状況などによっても変動します。はじめは釣れていても、パッタリと釣れなくなる場合もあります。そういう場合は、同じパターンにこだわらず、また釣れるパターンを一から探す方が釣果アップに繋がるのです。

“釣れるタナ(水深)”を探すことが最重要

how-to-tech-gyotan 底を取った後、底からシンカーがどのくらい浮いているのか、まずは現在のシンカーの位置を随時把握しておきましょう。例えば、底に着いている状態なのか、底から◯◯メートル浮いている位置なのか、という具合に。電動リールの場合は、水深をカウントして表示してくれるものもあるので把握には便利ですが、手動では自分でカウントをとることが必要です。リール1回転◯◯センチと調べてその回転数で距離を計算したり、単位毎に色が異なるカラーラインを使ってどれだけ糸を沈ませたかを見たりと様々な方法でカウントができます。
 もし、現在の位置でアタリがあった場合、同じタナに他のワカサギも群れていることが多いです。次に仕掛けを投入したとき、同じタナで止められると、おのずと2尾目、3尾目と釣れるはずです。逆に、できなかったら、釣り続けられる可能性はぐっと低くなってしまいます。
 また、仕掛けのどの位置のハリによく魚が掛かるかも参考になります。上の方の針に多く魚が掛かるような時は、ワカサギの遊泳層は上になり、逆であれば下になります。

魚探を見よう

 ドーム船などは、魚探が付いている場合があります。そういうときは、ぜひ活用しましょう。魚が、今どのタナを推移しているのかを確認し、その水深に仕掛けを留めることができるだけで釣果は格段に上がります。

いろいろな誘い方を試してみる

 誘い方にもいろいろあります。基本的な釣り方でも述べた、手首だけで「ちょこん、ちょこん」と動かす誘いに加え、
・ゆっくりと大きく上下させる誘い
・常にふわふわと動かす誘い
・一度わざと巻いてから、ラインを再び落とし、落としている最中に喰わせる誘い
・底に付けて糸を弛ませてからピンと糸が張る位置まで戻す「逆誘い」
・常にラインを弛ませて、魚への警戒心を解かせる誘い
などといった誘いもあります。
 また、誘いを入れる数でもパターンは変わってきます。いろんな誘いを試し、どれが釣れるのか自分なりのパターンを見つけましょう。

目で見て分かる情報もある

 釣りをする前に、湖の状況を見てある程度目処を立てることもできます。ワカサギの習性として、水が濁っているときには底近くではなく、かなり上層に群れが集まることがあります。また、夕方や曇りの日などのローライト時は、2〜3メートル程までタナが上がることがあります。

釣れないときは・・・

how-to-tech-awase ワカサギ釣りでは、魚が喰っているのにアタリが出ない場合も多々あります。特に、抱卵期を迎える頃には警戒心が強くなり、アタリも微妙な動きになります。こういったとき、アワセるのが非常に難しいのですが、それでも釣る人はいます。これが釣果、つまりウデの差になるというわけです。
 誘いやアワセのタイミングを意図的に変えてみましょう。誘い方は先にも述べたような方法で。アワセ方は基本のゆっくりとしたアワセだけではなく、
・少しでも違和感があったら電撃的かつスマートに掛けるようなアワセ
・一呼吸入れてアワセる
・巻きアワセ
など、アワセ方も工夫してみると釣果は上がりますよ。

手返しの良さで、さらに釣果は伸ばせる

how-to-tech-sasoi 釣果アップには、“どれだけ手返しよく釣れるか”も大事な要素です。他の人が仕掛けを落としてから釣り上げるまでの一連の動きの間に、2回、3回と自分が一連の動作ができるだけで釣果は何倍も違ってきます。そのためには、リールの性能や便利グッズを駆使することも大事なのです。

リールは手動よりも電動?

 リールは、水深が10メートル以浅の場所でしたら大した差は出ませんが、深くなってくるとどうしても電動の方が有利になります。また、電動は片手ワンタッチでラインの上げ下げができるので、ワカサギを釣った時、片手でラインを巻き取りながら空いた手でワカサギを外す準備ができるのです。それだけでも、効率はグンと上がります。
 そして、電動の中には水深のカウントをしてくれるものもあるので、それを使うとタナがすぐにわかり、釣れるタナ探しと誘いだけに集中することができます。

ハリの本数を増やす

 ワカサギ釣りに慣れてくると、ハリの本数を増やしても良いでしょう。ハリの本数が増える分、掛かってくる魚が増えるので。一回で釣れる数も増え、探れるタナも広くなるわけですから釣れる確率もその分上がります。

究極の両手2本釣り

 釣りウマな常連になると、両手でそれぞれの電動リールを駆使し、2つの釣り穴で2倍の釣果を上げる手練れもいます。こうなってくると、普通の釣りとは次元の違う釣果を叩き出すことが可能です。

仕掛けを上げているときの要因も含まれる

 釣っている最中だけでなく、仕掛けをセットしている時間の使い方も釣果に左右します。どれだけ効率よくエサを付け替えられるか。どれだけ早くワカサギを外せるか。一つ一つの地味な作業も、実は大切なことなのです。

状況に合ったタックルバランスを

how-to-tech-tackle なかなか釣れないあなた。それは、タックルバランスが悪いのかもしれません。竿とリール、ライン、シンカー。それらの重量バランスで、釣果はだいぶ違ってきます。もう一度自分のタックルを見直し、足りないものは買いそろえたり、自分に合ったものを選びなおしたりすることも、ときには必要です。それはワカサギ釣りだけでなく、すべての釣りに対して言えることです。

シンカーの重さを変えてみる

how-to-tech-omori 竿の柔らかさに比べて、あまりにも重いシンカーを付けていたりしませんか。軽すぎるシンカーで、実は底が取れていなかったことはありませんか。重いものほど底に到達するのが早く、底が取りやすいのは事実です。
 しかし、シンカーの重量を重くしすぎると、ワカサギのような繊細なアタリは感知しづらくなります。また、重りが軽いと、フワフワと落ちていくので、その間で喰わせることもできます。
 自分の釣りに合った竿、そしてその竿にはどのくらいの重さのシンカーがマッチするのか。そこから始まり、湖の水深、底の状況(障害物などの有無)、その日のワカサギの状況まで。色んな要素で変えていくことが大切です。

ハリの大きさ、形状を変えてみる

 ハリのサイズによっても釣果は変わります。ハリの号数を小さくすると、その分食い込みは良くなります。喰いが渋ければ、おのずとハリを小さくしたほうが良いです。
 また、ハリの形状やカラーを変えることも一つの手です。特に、透明度の高い湖では、金色のハリより、普通の鋼色のハリのほうが釣れる場合が多くなります。